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旧リアルマッコイズとバズリクソンズのコレクター丨ブログ『Flight Jacket研究所』を運営丨突き刺さる人には突き刺さるみたい丨コレクションの管理が難しくなってきたので、一部をオークションにてお譲りしています|
【オークション】1990年製B-3出品中!!

【The REAL McCOY’S】 A-2 Flight Jacket 3rd Anniversary Model 1990s 旧リアルマッコイズ

本日ご紹介するのは、旧リアルマッコイズの3周年を記念したA-2です。

大きな変更点はありませんが、サイズ感など現代風にマイナーアップデートが施されています。

あとこれ、珍しく付属品にプラスチック製のハンガーが含まれていました。

それでは詳細なスペックを見ていきましょう。

目次

The REAL McCOY’S【ザ・リアルマッコイズ】

【The Real McCoy’s】=「正真正銘」「本当の本物」アメリカのボクシングチャンピオンKID.McCoyを同名の選手と区別するために生まれた俗語。

アメリカンミリタリーやワークウェアのアイテムを高度な再現技術で製造。

ヴィンテージアメリカンカジュアルウェアのディテールや素材にこだわり、当時のクオリティを再現することを目指している。

アメリカンミリタリーの歴史やデザインに敬意を払いつつ、本物の雰囲気を再現したフライトジャケット、デニム、ワークパンツなどのアイテムを展開。

ファッション愛好家やコレクターから支持を受け、高品質なアメリカンカジュアルウェアを提供している。

We felt some kind of frustration. That was the beginning. Market is flooded with so many products, and people seems to enjoy abundance. But haven’t we all be blinded by the showiness of those things? Just say “NO!” to them. Now is the time to seek a “Real thing.”

That’s why we have developed this new “Ultimate.” It’s born out of our relentless search for authenticity even without considering the cost. Material is truly authentic. We never compromised in detail. That is the policy we stick to in making any product.

Now why don’t you open the box? We can promise that the minute you open it, you’ll find a new life style. Yes, it’s our pride!

History【歴史】

1987年、イラストレーターの岡本博が当時の仕事先である雑誌POPEYEの特集において、限定300着のA-2フライトジャケットを制作し販売、予約時点で完売という大反響を受けて翌1988年に会社ザ・リアルマッコイズ・ジャパン (旧リアルマッコイズ)を興す(1990年法人設立)。

設立当時には現フェローズ代表の志村昌洋もスタッフに名を連ねていた。

その後、フライトジャケットの復刻ブランドとして名を上げ、1997年にはジョーマッコイを誕生させ、ジーンズ業界に本格的に参入を果たす。

しかし2001年、手形の詐取が原因となり、同年6月16日、東京地方裁判所へ民事再生法を申請し倒産した。

負債総額は2000年5月の時点で約11億3000万円。

翌年、兵庫県神戸市の特約店 NYLON (ナイロン) が後を引き継ぎ、ザ・リアルマッコイズ・インターナショナル (現リアルマッコイズ) として現在に至る。

引用:『ザ・リアルマッコイズ』2023年3月17日 (金) 12:54 (UTC)ウィキペディア日本語版

1990 A-2 3rd Anniversary Model

  • 製造年:1990年製(デリバリーは1991年)
  • 素材:北米産トップグレードホースハイド (馬革)
  • タンニング&フィニッシュ:植物タンニン+クローム鞣しベースを使用。顔料染めの後、スプレー着色、仕上げに撥水コーティング
  • ライニング: コットン100%ブロードクロス
  • ニットパーツ:カフス&ウエストバンド ウール100%
  • サブバーツ
    ドットボタン:真鍮製GOVERNMENT BALACKフィニッシュ
    ネックフック:真鍮製クロームフィニシュ
    ツインアイレット:真鍮製
    ジッパー:テープ/コットン100% 3/4インチ スライダー/MIL規格真鍮製
  • サイズ:36
  • 実測値(素人採寸の為、多少の誤差あり)
    肩幅:45cm
    身幅:51cm
    着丈:56cm
    袖丈:63cm

※不確かな情報は掲載しないように心がけておりますが、もし間違った情報に気づかれた方はコメント欄より教えていただけると幸いです

Detail【ディテール】

Accessories【付属品】

Package【化粧箱】

送り状に住所が記載されているため隠してあります

Making of A-2【A-2の製作】

Horse Hide【馬革】の魅力

衣料用の皮革としてもっともポピュラーな物は牛革です。 大判で厚みのある素材としてあらゆる製品に適しています。

しかし、その強度で牛を凌駕するのが馬なのです。

馬の繊維は緊密で強靭です。 同一の鞣し(なめし)をした同じ厚さの牛皮と比べるとはるかな強度を持つと言われます。そして臀部(でんぶ)には超高級素材のコードバンを有しています。

また牛革は使い込むと全体的にやわらかく、表面も粗くなっていきますが、馬革は年月経過により、表面に独特の艶を帯び輝いてきます。

さて、皮は鞣されてはじめて革になるわけですが、この時点での基本作業がその皮革の善し悪しやグレードをすべて決定してしまいます。その後の着色や仕上げはあくまで二次的な要素で、基本鞣しが革の生命といえます。

馬の特徴はその強靭な繊維と、しなやかなでスムースな銀面(表面)にあります。

それらの長所を生かしながら基本鞣しを成功させるには、高い技術力が必要とされます。

馬は活発で毛足が短いことから原皮には傷も多く、メーカーにとってはハイリスクな素材です。 牛皮ほど表面層の厚くない馬の原皮はある意味でごまかしがきかない素材なのです。

しかし、その分牛革に比べロングライフの馬革は、1930年代から50年代にかけて、アメリカではホースハイドのジャケットが多く存在しました。

レザージャケットに実用性を重んじる時代、タフな素材の馬革をA-2のメインマテリアルとして軍が使用を決定したのは当然の結果と言えるでしょう。

McCOY’S A-2 ジャケットに用いられたホースハイドは北米産の馬を原皮としています。

これらは僅か7%までに厳選された原皮を、特殊なレシピ(クロームとタンニンの混合)を持つ基本鞣しを施しています。

一切の見栄えのためのパンプアップ加工や(鞣し作業の一過程で石灰質を投入し革の厚みを揃える)、銀擦り加工(表面を削って傷を見えなくする加工)、プリント加工(革の表面を模した型押し)は行っておりません。

つまり徹底的に100%マテリアルの素質を生かした贅沢な手法によっています。

トップ仕上げのエマルジョンラッカーやアニリン塗料は真正の銀面の上にスプレーされているものです。

よって、革のしわや小さな傷は、まっとうでタフな馬革である誇るべき話しといえます。

このようにしてできあがるホースハイドは100着分を揃えるのに7ヵ月間を要します。

Cutting【裁断】

McCOY’SがA-2を製作するにあたって選んだ方法は、通常の量産ラインを避け、熟達した革職人チームを編成することでした。

ほとんどの工程がハンドメイドになり、それにつれコストもアップしますが、すべてにおいて最高なA-2を完成させるためには必要不可欠なことでした。

まず馬革は工場にて、2ヵ月から3ヵ月梱包時のロール癖を直し塗料絞めをするために、適温適湿のストックルームで寝かされます。

その後いよいよ生産スタッフによりカッティング作業に入ります。

型抜きは太陽光にあふれたカッティングルームにてダメージをチェックします。

そこでは不適格な部分は惜しげもなく切り捨てられます。この贅沢な基本作業がその後の製品のロングライフを決定します。

次に革の色合わせがなされ、いよいよカッティングです。

細分化されたA-2のそれぞれのパーツの型紙を置き、クラフトマンがハンドカットしていきます。

その際は革の方向や伸び、着用時のテンションなどを計算したMcCOY’Sスペックによる厳しいカット作業が行われます。

一つ一つ位置決めをしながら贅沢な革取りをしていきますので、一着分につき量産品のおよそ2倍以上の革材使われています。

ホースハイドはこのようにして23枚のパーツに切り分けられ、いよいよ縫製セクションに回されます。

Sewing【縫製】

McCOY’S A-2を縫製するミシン群やボタンの打ち機は、大部分が当時の軍規格のものです。縫製に当たっては当時のレベルを踏襲するために、コンピューターミシンなどの使用を敢えて避け、すべてがアナログミシンにて行われることが当時の風合いや味を再現し得ると信じるからです。

切り分けられたパーツはミシンの前でマシニストによってチェックされ、それぞれに補強の裏うちなどを施し、いよいよ縫製作業に入ります。

ここではそれぞれのスタイルのA-2のスペックに従い、数十にも及ぶ工程を経て、縫い上げられていきます。

そのスペックはMIL規格をさらに厳格にしたもので、細部のステッチやシームの目数まで及びます。

縦のシームは1インチ10ステッチ以上、ポケットフラップを見頃に縫い付ける際のシームラインは7ミリ、襟の外襟は4ミリなどマッコイズスペックは細部にまで及びます。

A-2はシンプルがゆえに細部が肝心なので、こうした生産方法は通常のライン生産に比べると倍近い時間が必要とされます。

当時と同様に一人一人のマシニストが一着一着を責任生産して、A-2は現代に蘇っていくのです。

このA-2を手にされている貴方へ・・

この度は90モデルマッコイズHORSEHIDE A-2をお求めいただきまして誠にありがとうございます。皆様の暖かいご支援のもとザ・リアルマッコイズがスタートして3回目の冬がやってまいりました。

ここにお届けするA-2はマッコイズ生誕3周年を機に製作した記念モデルです。88年、マッコイズFIRSTモデルのラセットA-2の発表後、国内や欧米から、特注のオーダーが相次ぎました。しかしながら、マッコイズは皆様へお届けするA-2の原材料 (原地・ジッパーニット)確保と生産のキャパシティーのリミットを考え、すべて見送る方針を取って参りました。しかし、90年4月米国に本部を置く民間パイロット団体の幹部と懇意になり、その後、彼らのグループの一人の米国商工会議所スタッフのサポートにより、馬の原皮の供給を受けることを条件に、彼らの別注を受けることになりました。彼らはAAFの退役軍人会やUS.クラシックプレーンオーナーズクラブ (大戦中の戦闘機&爆撃機)セスナバイロットや空撮カメラマンのプライベートAVIATORSらを、メンバーに有するグループです。毎年、欧米やオセアニアで、ミーティングを開催する時のユニフォームにマッコイズ -2を指名したのです。真冬を除く3シーズンに着用できるように、フィット性と遮風性を第一に要求されました。

そこで、マッコイズは別注を受ける際にオリジナルA-2のディテールを決して崩さず、現代人の体格向上や、実際の飛行時の着用を考えて、若干のアレンジを加えました。このA-2は見た目では分かりませんが、オリジナルスペックを進化させたマッコイズスペックに従って作られています。 こうしてこの抜群の着安さを誇る別注A-2が誕生いたしました。兼ねてからの取り決めどおり、工場ロットの約半数にあたる120を、90モデルマッコイズA-2として発表することになりました。それが、今貴方が手にしている記念モデルA-2です。

もし貴方がパイロットなら、このA-2はすぐさま貴方のパートナーになるでしょう。もし貴方がライダーなら愛車とともに、このA-2で風を切ってください。そしてもし街着にされるのなら、時々は青空に目をやって、大空を翔け巡る様を思い描いてください。それこそが、マッコイズにとってもA-2にとっても至上の喜びです。

1991 1/7 ザ・リアルマッコイズ 代表 岡本 博 

※付属の手紙より抜粋

初期のマッコイズにはこうした手紙が同梱されており、ものづくりへの真摯な姿勢や、熱い思いを感じることができます。

シーズンや、アイテムによって手紙の内容が変わるわけですが、当時の空気感がなんとなく伝わってくるようで、なんとも言えない懐古的な気分になります。

1990 Key Event【1990年の出来事】

Japan【日本】

  1. ローリング・ストーンズ初来日:2月にアメリカのロックバンド『ローリング・ストーンズ』が初来日し、東京ドームで待望の公演。
  2. 黒澤明アカデミー賞受賞:日本の映画監『黒澤明』が、3月アメリカにおいてアカデミー賞特別名誉賞を受賞。
  3. 雲仙普賢岳噴火:11月、長崎県にある雲仙普賢岳が噴火。およそ200年ぶり。

USA【アメリカ】

  1. ネルソン・マンデラのアメリカ訪問: 1990年、南アフリカの反アパルトヘイト集中の指導者であるネルソン・マンデラがアメリカを訪問し、国際社会の支援を受ける。
  2. イラク攻撃と湾岸戦争の開始: 1990年にイラクがクウェートに攻撃し、アメリカを含む多国籍軍が介入して湾岸戦争が始まった。
  3. 1990年国勢調査: アメリカ合衆国は1990年に国勢調査を実施し、人口統計や民族・流行情報などを収集。

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